全体のシートをまず、シンナーできれいに拭き取り、素の部分の色を
確認しなければなりません。
このシートは1度もリペアされることなく、オリジナルで、きていたようです。
いよいよマスキングをし、外せるリアシートなどは取り出して、このようにマスキングします。
自然光で色合いをあわせながら、グレーの色みとブルーの赤みの部分の
調整をしっかりとしていきます。
次にパテを使い、ひび割れのひどい部分をきちんと修復し、先程作った色のグレーの部分を
入れていきます。
そしてマスキングをし、ブルーの色を濃いほうから薄いほうに向かって、グラデーションを
かけていきます。
一見すると適当に見える、はりわけですが、これにはきちんとパターンがあり、全体のデザインを
イメージしながら、1つ1つぼかしていかなければならないので、センスが問われるところです。
ある程度パターンを考慮したうえで、仕上げるとこんな感じになります。
オリジナルはもっともっと濃いのですが、これはサイドパネルに合わせているので
さじ加減が違います。
この上にさらにクリアコートをかけて、色が落ちないようにおさえます。
すると元通りのリミテッドシートが完成されます。
表から見ると車全体をマスキングしながら行うので、ものすごい大ごとのように見えます。
確かにこの作業は丸1日かかるので、普通のシートを塗るよりは遥かに手間が
かかります。